某首相のハローワークにおける発言について

某国の首相がハローワークで職探しに来た人間に対して面談を行い、以下の発言を行ったらしい。

「何かありませんかと言うんじゃ仕事は見つからない。目的意識がないと雇う方もその気にならない。何をやりたいか決めないと就職は難しい」

この発言に対して賛否両論がある。

正論だとする側は「目的意識がなければ労働意欲もない人間を会社側が雇用するか?」「今まで目的意識がないからハローワークに来ることになってしまったんだ。」と言う。

反論する側は「学生には言うべき発言だがハローワークに来ている人間に言うべきことではない。」「仕事がないのは目的のために職を選んでいるからだろう?」「どうせどの会社の面接でもその会社に合わせて目的意識を言うのだろう。」と言う。

どちらの意見も面白い。

目的意識がある学生はどれほど存在するだろうか。現状では企業側が学生に夢を与える方向でなければ、目的意識による労働意欲向上は難しいと考えている。

偏差値教育が悪いとは言えないが、自分の経験では”自分の学力に合った大学に行き、その大学名で評価される企業に安定を求めていく”ケースが大半だと思う。本当にやりたいことを実現できる余裕のある人間は、最悪の状況になっても他の人間のポジションを押しのけて安定職に就ける自信のある奴か、ただのバカしかありえない。

だから、まず安定が目的で、安定的に金が欲しいという目的が第一なのだと思う。

逆に人を雇う側の意識としては、このような意識で入ってくる人間に対して、どうやって夢を与えるのかがモチベーション管理には重要になってくるはずだと思う。このプロジェクトが成功すれば幸せになれる人がいる、喜ぶ人がいる、苦労が少なくなる、夢の実現に近づける人が増える。

で、このデフォルト状態に対して、最初から夢や目的意識を持っている人間にはモチベーション管理の教育をしなくて済むので楽。だから優先的に雇うのか、とも思ったりする。逆に思い入れが強い人間ほど潰しが利かない可能性もあるので、何でもやりますスタイルの方が有利な場合もあるのかもしれない。

労働に対しては生活の手段でやりたいことは趣味で思いっきりやるというスタンスの人もいるので、それはそれで難しいなぁと思ったり。やりたいことが仕事なワーキングホリックの人の場合は、比較的、やりたいことは決まっているのだと思うですよ。

ただ、生活のためにやむを得ずな場合もあるので、それはそれで難しいなぁと。

で、今回の派遣騒動に関していいたいことがあるとすれば、絶対的に職が足りていない感と職を選んでいる感が混在しているということ。製造系がヤバいから人が溢れて、居酒屋が売り上げいいから人を増やしてという状況だけれど、製造やってた人が居酒屋にいくのかなぁと思う。

あと、この流れは産業形態が大きく変わろうとしている変革の前兆かとも思っている。車で移動するより、通信で話した方が早いし安いし効率いいじゃん、という。車産業は元の水準に復活しないんじゃないかとも思う。

反面、通信産業が大きく伸びていくと予想する。で、通信産業を中心として雇用の再編成が行われていくだろう、と。通信族としては思うわけですよ。

で、生まれたときから携帯電話がある、直接会わないでも仕事ができるようなニュータイプ人間が、低コストな今後の社会を作っていくんじゃないのかな、と。そういう未来を予想してみると、さびしいものがあるけれど、さびしい思いをするのはいつも過去の人間なんだろうなぁ、と。

ということで、まとめとしては、今は産業構造の再編成中で低コストなビジネス環境を整えられて活用できる人間たちが台頭していく社会になる、だから産業構造の再編に今後は注目したいということで、一つ。

カテゴリー: チラシの裏 パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください