あったあった大辞典 Google編

過去の記憶を整理していると、数年前、Googleの行動が特に目立っていたことに気づいた。数年たった今、それを反芻することは個人的に重要なことだと考え、その感想を記す。

Google デスクトップ検索
かつて、GoogleはWeb専業の状態であることからの脱却を図りたいゆえか、エンタープライズ用途の検索エンジンの提供、また個人向けのファイルシステムの検索エンジンの提供を行うと発表した。その個人向けのエンジンがデスクトップ検索である。その相乗効果でWeb検索もGoogleを利用することになるという期待もあっただろうか。

その頃にデスクトップ検索に対して持ったイメージは次のとおりだ。

…Google検索はWebページを機械的に分類することによって、キーワードで検索することを可能にしている。これを自身のデスクトップに当てはめてみれば、ファイルに名前をつけることも、ファイルを詳細にディレクトリ(フォルダ)分類しなくても、簡単にキーワードのみで検索できるような状態になる。つまり、ファイルを作り保存するだけで、そのファイルをいつ作成したかのリストと、検索しやすい形が整っている状況になる。

しかし、現状においてGoogleデスクトップを便利だからと使っている利用者をあまり見ていない。この理由を考えると、インデックス作成の処理にCPUが割り当てられる点、またWindowsが標準でインデックスサービスを持っていることが挙げられる。

デスクトップガジェット
ブログパーツが流行りだした頃、これをデスクトップに貼り付けたらどうだろう、ということでガジェットという言葉が生まれ、MSデスクトップガジェット、およびGoogle デスクトップ ガジェットが開発され、それぞれ話題になった。

その頃にガジェットに対して持ったイメージは次のとおりだ。

…アクティブデスクトップの焼き直しじゃねぇか…あれだけ批判しておいて次はガジェットかよ!は、ともかく、デスクトップ上に常に情報を表示したいというニーズはあるだろうし、これからは24型やそれ以上のディスプレイが普及帯になってくるだろう。そうしたとき、既存のWebページやアプリケーションは16:9を使い切れない。そのため、常に表示したい情報が出てくるガジェットというものはそれなりに流行るのではなかろうか。特にキャラクターものは流行る…

誰ですか、「時計」と「CPUの消費量」と「天気」しか表示していない方は?

iGoogle

ポータルサイトとしての危機感を持ったGoogleは、新しい入り口を利用者自身に作らせるという手法をとる。それがiGoogleであった。このiGoogleに対しても開発者の協力を仰ぎ、カスタマイズ可能である点を売りにした。

その頃にiGoogleに対して持ったイメージは次のとおりだ。

…革命的だ。シンプルしか信じないGoogleがついにシンプルじゃないポータルを考え出した。このトップで既存のGoogleトップページを置き換えるに違いない。また足りないガジェットについては開発者を募ることで、多様性に富むトップページとなり、誰に対しても適合する素晴らしいトップになることだろう。

結果として、面白いガジェットが存在しないiGoogleのトップは、RSSリーダーの亜種として利用するようになり、そのうちGoogle RSSリーダーだけで十分じゃないかという結論に至り、利用しなくなる。ガジェットを含むトップのせいか、妙に重いのが癪に障る。Googleのトップがシンプルなのは、トップページが表示されるまでのタイムラグを気にする人が非常に多いことが解析の結果、分かっているからなのかもしれない(そうではない人はYahooを表示させるのだし)。

成功したもの
個人的にGoogleのサービスの中でも使いやすいと思っているものは、良く使っている頻度順には
Reader, News, Blog, Gmail, Map, Image, Apps, App Engine, Books, Earth…
だ。
Docsとか表計算、プレゼンは使っていない。

特に特定の情報(例えばレビュー、書評)を集める際にBlog検索が効率が良く、初期にはテクノラティジャパン(既にサービス終了)のブログ検索を利用していたが今ではGoogleブログ検索を愛用している。

ということで、Google様のふしぎサービスも色々あったが、当時、考えていたよりは、世界は変わらなかったなぁーとしみじみ思った。

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