カプコンがアメーバ経営を採用していた件について

カプコンが最近元気だなーと、タイトル数がすごいよなーと。PCとゲーム機三種で利用できる3Dエンジンが上手くいってるからなのかしら、と思っていたら、経営の方がすっごい進化していたよ、という話。

カプコンの「新」アメーバ経営、ゲーム業界でヒット連発の秘密という記事にて、縦割りの横串というとんでもない編成であることを明らかにしており、

 これを可能にしているのが、カプコン版「新アメーバ経営」ともいえる柔軟な組織構造なのである。

としている。

アメーバ経営は京セラの稲盛氏の本が有名で、本を長い間、立ち読みして自分にはまだ早い!と買わなかった記憶がある。重要なのは部門ごとでPLを出すことだったような。

記事中の図解を見るとすごい。まさに人材のVPSや、いや、クラウドやんけー、と思える。ゲーム制作のように専門化が激しいなかで、どこかの専門職が手が空くことがある。専門職ごとにかかる時間が違う、必要になる時間帯も違うと予想されるからだ。

しかし1つのプロジェクトに所属するだけではそうした人の作業量を平準化することは難しい。そこで人を時間で割る資源として考え、横断的にプロジェクトに参画させる。そうすることで、作業量をあわせることができ常に仕事をしている状態を作れる。また、複数のプロジェクトに参画することで新しい経験を積み、新しいコミュニケーション(コラボレーション)を生むことができる。新しいコミュニケーションが生まれると、例えば開発では開発で横断的に知識が共有される。これにより、チームによりノウハウの差が生まれにくくなり、どのチームでも上手く作業ができるようになる、と。

成果主義になり、売れるタイトルの企画にしか関わりたくない、いわゆる「続編」ビジネスに傾倒したくなる、という問題点がゲーム会社にあったような気がするけれど、横断的にプロジェクトに参画することによって「1か0」の成果が、「0.2か0.8」程度に薄まる。なぜならプロジェクトごとに独立した採算ではなく、部門ごとに独立した採算を考えているからだ。これによって、成果主義の弊害も解決できているのかもしれない。

ということに感心した。

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