ふらっと高校生のPCリテラシー教育ってどうなっているんだ?が気になって高等学校情報Cに立ち寄ると、驚愕する。
自分、情報には強いですから、フフン、とはとても言えない。
サンプリングにおける標本化、量子化、符号化がちゃんと分かっててサンプリング定理もいえなきゃだめ。
文字コードはASCIIとUNICODE(例えばUNICODEが何バイト使うか?)の仕組みが分かってないとだめ。
音声はPCMとMP3の意味を分かってないとダメ。画像はBMPの仕組みを分かってないとダメ(計算方法とか)。
もちろん情報の著作権についても知っていないとダメ。
インターネットの仕組み、IPアドレス、MACアドレスの意味。ルーティング、TCP/IPについて知ってないとだめ。シーザー暗号くらい知ってないとだめ。もちろん公開鍵暗号も。誤り検出や誤り訂正も知ってなきゃダメ。CRCは計算方法を知ってなくてもおk。DNSにはルートサーバがあることを知ってないとダメ。
圧縮についてはランレングス符号を知らなきゃダメ(これはMPEG2を勉強したときに使われてることをはじめて知ったよ)。HTTP、SMTP、POP3という「プロトコル」があることを知らなきゃダメ。GET / HTTP/1.0くらいできなきゃダメ。
実習課題ではTCP/IPプロトコルを理解しようというものが面白そうだ。というか、大学院生にやらせてもいいくらいの課題。なにがいいかというと、Wiresharkを利用してパケットをキャプチャしてみようということ。これ高校からやり続ければパケットのバイナリが読めるようになっちゃうんじゃなかろうか。
気になったのをいくつか。
- ・IP と Ethernet の特徴について、説明する。ネットワークの通信ではMACアドレスとIPアドレスの2つのアドレスが必要であること。
- Tera Term Proを用いてWebページのデータを取得し、通信の仕組みを理解させる。
- TCPパケットをキャプチャして、データが分割されて通信されている様子を確認させる。
- 機器のMACアドレスを調査させる。ARPの必要性を説明する。
- DNSの仕組みについて説明する。「nslookup」コマンドを使って、DNSサーバの仕組みを理解させる。
SMTPとPOP3については、telnetでお話をしたことない。
こうしてみると、情報Cをまともに受けてしまうような学生さんがデジタルネイティブとか突然変異していってしまうのだろうなぁ、と。そりゃ他の教科の時間が減らされるわけだ。
という、大学で勉強したような概念教育が、できる人には高校時から入っていくのだな、と感心した。