JoostがP2Pを捨てたらしい。
JoostはP2Pの仕組みを用いて映像を伝送することができる、画期的なシステムであった。P2Pを利用することで配信者側は低コストで映像を配信することができる。彼らの開発方針が興味深かった。そのため、幾度となく紹介してきた。
しかしながら、ブラウザで視聴する、というスタイルのYoutubeらサイトよりも優位性を主張することは出来なかったようだ。
P2Pは配信者に利益をもたらすが、視聴者に利益をもたらすかどうかは不明だ。現状、Youtubeの映像で視聴者は不便を感じていない。最近までは画質の問題があったがyoutubeなどFlash系サイトのh.264への対応によって、Joostの画質による差別化が難しくなってきている。
今日(米国時間12/17)同社は、ユーザがソフトをダウンロードするという形のアプリケーションを今後は提供しないと発表した。
現状を見て、JoostがFlashベースのサイトを作ったところで上手くいくとは思えない。
さらにP2Pの雄、BitTorrentでも異常事態という流れの記事がある。
しかしBitTorrentで行われたのは通常の資本再構成ではない。実のところ、今回の資本再構成は何から何まで異常なものだ。BitTorrentは三分の二以上にあたるスタッフをレイオフし(65人から19人になった)、内部情報に詳しい人物によれば、再構成の前には銀行に2000万ドルを預けていた。ツールバーのインストールや機器の設置から得ていた収益は多いものではなく、年間500万ドル程度ではあった。しかし少なくともBitTorrent には他の道も多く残されていたのだ。
金がなさそうな雰囲気を伝えようとしている記事だ。
実は米国の不況はIT系ベンチャーに大きな影響を与えているのだろうか?