「イノベーションへの解」を買った

Amazon.co.jp: イノベーションへの解 収益ある成長に向けて (Harvard business school press): クレイトン・クリステンセン,マイケル・レイナー,玉田 俊平太,櫻井 祐子: 本

図書館という手もあったが、手元に置いておきたい本だったので買った。

前回からイノベーションのジレンマが届いたことによって、破壊的イノベーションとは何か、考えてきた。

本来優秀であるはずの製品がなぜ駆逐されていくのか、そのメカニズムを追ってきた。

本書ではその応用として、どのように破壊的イノベーションを生み出していくのかに焦点を当てている。

中でも日本企業がよく登場する。中でもソニーが印象的だ。

ソニーの創業者盛田昭夫は、消費者が片付けようとしている用事を見抜き、その洞察と、その用事をうまくこなすのに役立つ解決策とを結びつける名人だった。ソニーは一九五〇年から一九八二年までの間に、一二の新市場型破壊事業を築くことに成功している。

そこで思い出すのが、ソニーの前身であった東京通信工業株式会社の設立趣意書の1節である。

経営規模トシテハ寧ロ小ナルヲ望ミ大経営企業ノ大経営ナルガ為ニ、進ミ得ザル分野ニ技術ノ進路ト経営活動ヲ期スル

これを起草したのは井深氏である。

大経営企業の大経営なるが為に進もうとしない分野に進路を取り開発していこうという、「イノベーションへの解」をあの当時から意識していたということになる。

1981年に盛田氏が経営から身を引いた後の18年もの間、著者はソニーはただの1度も破壊的成長事業に乗り出さなかったとしている。

この盛田氏と井深氏の経営に興味が出てきた。自らを「小ナルヲ望ミ」とした当時の経営手法には学ぶべきところがあるはずだ。そして、今のソニーにそれはない。大経営企業の大経営として、責任を果たさなければならないからだ。

ということで、今度は当時のソニーを分析するような本を読もう。

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