Surface 3をMacBook Air 13(Mid 2012)の代わりに購入した。
背景
今から4年前、9.8万円で13インチのMacBook Airを購入した。その頃、使っていたPCはThinkPad x61と自作機で、MacBook Airは持ち歩きようとしても家用としても有用だった。Windowsユーザーであり本来ならWindows機を買うべきだったが、その少し前に買ったiPad(第三世代)などのアプリを書きたいという気持ちもあり、Macを買う決断となった。
それから3年後、MacBook AirではVisual Studioのビルドに耐え切れなず、またディスプレイの解像度も低かったため、作業用PCとして新たにMacBook Pro 15(2015)を購入した。15インチのProは素晴らしい性能と素晴らしいディスプレイを兼ね揃えているのだが、いかんせん15インチの大きさと2.04kgの重さが持ち運びに向かない。辛さを感じた。
そうしてMacBook Airはまだ持ち歩き用として使うことにした。しかしながら、Airでさえも、鞄の中で多少の大きさと多少の重さを感じ始めるに至り、そろそろ持ち歩き用のPCを買い替えることにしようと思った。
選定条件
MacBook Airに不満があって持ち歩き用のPCを変更するにあたり、最低限の条件は以下のとおりである。。
- 1.35kg(MacBook Air)よりも軽いこと
- 32.5×22.7(MacBook Air)よりも小さいこと
- 1440×900(MacBook Air)よりも解像度が高いこと
持ち歩き用のPCとして求めるものは以下のとおりである。
- 作業用PCにLTEを用いてVPN経由でリモートデスクトップを行う
- したがってCPUパワーは快適にリモートデスクトップができる程度でよい
- またWordやExcel、PowerPointなども快適に使えるとよい
- 前者の快適さを満たすために打ちやすいキーボードは必須である
- ブラウジングの快適さはiPad miniがあるので求めていない
- ゲームや動画編集は行わない
- LTEは搭載できたらよいが必須ではない
これらの選定条件に従って選別していったところ、以下のマシンが列挙された。
- Apple iPad mini 4 + Bluetoothキーボード, 追加費用約1万円
- CHUWI Hi10 Pro + Bluetoothキーボード, 521g+?, 合計約3万円
- CHUWI HiBook + Bluetoothキーボード, 550g+?, 合計約3万円
- Microsoft Surface 3(中古) + タイプカバー, 906g, 合計約5万円
- Microsoft Surface 4 Pro + タイプカバー, 合計1076g, 合計約13万円
- Apple 新しいMacBook, 920g, 約14万円
- NEC Hybrid Zero HZ330/DAS, 798g, 約11万円
- NEC Hybrid Zero HZ300/DA, 798g, 約10.4万円
選定
まずiPad mini 4とBluetoothのキーボードを活用するアイディアを考えた。iPad mini 4はすでに持っているので、キーボードを購入するだけでよい。またmini 4は常に持ち歩いているので大きく荷物が増えることがない。よいアイディアのように見えた。しかしながら、iOSでは物理キーボードのCtrlやAltを認識しないという問題があり、結果としてリモートデスクトップ時にショートカットキーが使えず、快適とは言えなくなる、という点により、敬遠した。
次にCHUWIなどの中華タブレットだが、これはタブレット本体が軽く、安いという特徴がある。ただし購入とサポートに少しの難がある。HiBookなどはキーボードもついてくるが、このキーボードは英語版である。またタイピングのタッチ感も実物を触らないとわからない。自分の満足するキーボードを得るためにはBluetoothキーボードになるだろう。
MicrosoftのSurfaceは非常に有力な候補である。まず、タイプカバーというカバーにもなるキーボードが存在するのだが、その打ちごごちが良い。デザインも楽しい。アイソレーション型ではないのだが気にならなかった。Surfaceはペンタブレットとしても利用することができる。ただし、ペンは高い。Surface 3はLTE版が存在しており、SIMを入れることで気軽にインターネットに接続できる。4 Proは少し高価だが、良い性能を持っている。MacBook Airの代替にふさわしい機種であると思わされた。この中で比較するのは卑怯だがSurface 3は中古の価格が安くなってきている。
Apple MacBook Airからの乗り換えであるのならば、新しいMacBookも検討すべきだ。このMacBookはキーボードの打面が広い。広いので打ちやすさがある。全体のデザインも良い。しかしながら、選定した機種の中では高価だ。予算制限がないのであれば、購入したい逸品である。
NECのHybrid Zeroは非常に野心的な製品であり、フルセットのノートPCでありながら軽い。異常に軽い。現時点では秋冬モデルが出ているが、春モデルの価格がこなれてきているので、そのモデルを対象にする。このHybrid Zeroはタブレットのみで410g、キーボードを含めて798gである。一般的にキーボード側はより軽く、タブレット側は重いはずなのだが、タブレット側が軽くなっている。これは本来タブレットが持つべきバッテリーの一部をキーボード側が持っているからである。この設計が秀逸であり、タブレットは重くなれば重くなるほど、手に取って利用することがむつかしくなる。タブレットとしてもノートPCとしても使える2wayタイプのPCはタブレット側が重くなってしまう傾向があり、タブレットとしては使いにくさがある。それを解決している。
結果
以上の製品を検討した結果、Surface 3を選択した。
タブレット本体とタイプカバーを合わせても約900g程度であり、Appleの新しいMacBookと同等の重量である。でありながら、中古ながら非常に安くで購入できる。問題はCPUであり、x7-Z8700はCore mシリーズには及ばない。しかし持ち歩き用のPCはリモートデスクトップで接続するためにしか使わないとの前提状況があり、その用途であれば十分である見通しである。
SIMが入るLTE版のSurface 3はGPSも持っており、地図では便利そうだ。ただし、このSurface 3とSIMの関係には注意が必要であり、まず、中古では△状態のものが多い。すなわち残債があり、LTEの利用をキャリアに止められてしまう可能性がある。LTEを使う予定であり、中古で購入する場合は○状態のものであることを気を付ける。また、Surface 3のLTEの対応する周波数帯域はSoftbankに最適化されたものであり、DocomoやAuの回線では速度が出ないとの報告が挙げられている。
このLTE/4G版のSurface 3、128GB、4GB版を4万円で購入した。そして、この記事をSurface 3で書いている。キーボードの打ちごごちが個人的に好きである。