複製に関するこまごまとしたこと

(プログラムの著作物の複製物の所有者による複製等)
第四十七条の三  プログラムの著作物の複製物の所有者は、自ら当該著作物を電子計算機において利用するために必要と認められる限度において、当該著作物の複製又は翻案(これにより創作した二次的著作物の複製を含む。)をすることができる。ただし、当該利用に係る複製物の使用につき、第百十三条第二項の規定が適用される場合は、この限りでない。
2  前項の複製物の所有者が当該複製物(同項の規定により作成された複製物を含む。)のいずれかについて滅失以外の事由により所有権を有しなくなつた後には、その者は、当該著作権者の別段の意思表示がない限り、その他の複製物を保存してはならない。

プログラムのバックアップは認められる。が、滅失以外の事由により所有権を有しなくなった後には、その他の複製物を保存してはならない。

例えば、あるソフト(事務ソフト、もしくはゲームソフト)のバックアップを作成して、そのソフトの売却や譲渡を行った場合には、その複製物も削除を行わなければならない。この条項はプログラムに限り。

音楽CDや書籍については問われない。一般には、音楽CDの丸ごとコピーの後に譲渡や売却は行われていると考えられる。音楽CDの複製後の譲渡・販売行為については立法時点では想定外。立法理念に沿うと、おそらくは、違法にしたい。

原本を持っている状態での、自炊した電子書籍・もしくはリッピングした音楽データの知人へのインターネットを介した提供も小規模であればOK。私的複製であり、かつ公衆送信にあたらず。原本効果。

裁断本の売買・譲渡は、著作権法には記述されず。「第四十七条の三」はプログラムに限られるので、書籍には及ばない。裁断後に部屋が狭くなるから裁断したものを滅失・売買・譲渡したとしても問題ない。ただし、複製時点で、売買・譲渡する気マンマンだったことがもう見るからに明らかだった場合、私的複製に当たらず侵害あるかも。滅失すれば問題ない。

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