VirtualBoxが仮想環境としてかなり良い

VMware Playerによって仮想化ツールが無償化したあたりから、仮想化ツールを使い始めた。それまではcygwinやcolinuxによる仮想化による作業を行うことが多かったが、cygwinはカーネル仮想化ではない点、colinuxではLinuxカーネルに独自のモジュールを組み込んだ状態でビルドしなければならない点において不便をこうむることが多かった。その点、VMware Playerは、当時は既存の仮想環境しか利用できず仮想環境の作成(ディスクイメージの作成)は行えなかったが、その点は様々なツールの組み合わせで解決でき、非常に便利に使わせてもらった。

続けてVMware Serverが無償公開したので、Ubuntu Linuxに移行して楽しんでいたが、設定は難しく、またVMware Server 2になってからはWebインターフェース(Tomcat)が固まるなど、不便さを感じることが多かった。またVMware製品を利用するためにはユーザーアカウントの登録が必要だが、そのあたりも面倒で、簡単に人に薦められるものではなかった。

ふとしたことで、VirtualBoxがかなり使えるという情報を得たので利用してみたが、非常に良い。良いのは、VMwareのようにユーザー登録しなくて良い点、WMwareと共通のディスクイメージを利用できる点、VMwareと同様に設定項目が豊富な点、VMwareのように面倒なカスタマイズが必要ない点、などだ。これなら仮想化環境の初心者にも進められる。また昨今の仮想化環境の利用に必須なVT-xにも対応している。途中のディスクイメージに戻すことができるスナップショット機能も含まれている。

早速、Chrome OSとAndroid-x86のディスクイメージをダウンロードしてみた。Chrome OSは起動・動作ともに問題なかった。Android-x86は起動することはできたが、イーサネットドライバが見つからず、ブラウザを利用することはできなかった。Windows環境については、WMwareのようにクライアント側にインストールする補助ソフトがありシームレスに画面を移動できる、また利用していないので分からないが、クライアント側でDirect2DやDirect3Dの利用もできる。公式サイトの情報によると、Mac OS Xの仮想化も可能らしい。

VMware ServerのようにWebインターフェースは提供されていないが、コンソールから操作する分には問題ないだろう。

名前にOracleがついている時点で今後も無償で提供されるのか、オープンソース版も継続して提供されていくのかが少し不安だが、現時点において非常に優れた製品だと感じている。

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