光回線とちょっとした伝送実験

ADSLによって一般に普及した俺らのブロードバンドが、光回線によって技術の夜明けを見るようで胸が熱くなる。ような時期があったが光回線に変えてインターネット(Web)体験はそれほど変わったのだろうか。

電話、テレビ、動画サイトの待ち時間、オンラインゲームの安定性、確かに変わるだろう。しかし、それが今までの体験と大きく違うとは思えない。FTTHの利点は、帯域幅、低遅延、安定性などが考えられるが、その中でもADSLとは決定的に違うと感じる点は上りの帯域幅である。帯域幅の測定サイトにおいても、80Mbps以上を記録できる点が特に素晴らしい。

この上り帯域を使って何か面白い実験ができないかどうか考えた。

そういえば、ADSLが開通したときに実験の1つとして音楽や動画をリアルタイム伝送していたことを思い出した。これと同様のことを光回線で行えないか考えたところ、地上デジタル放送のMPEG-2 TSをリアルタイム伝送するというアイディアが出てきた。

しかしADSLの頃のように低帯域で伝送するのではなく、10Mbps以上の帯域を必要とするので出口にも光回線レベルのものが必要となる。そこで光回線を有する友人に協力してもらい、VLCを用いて伝送を行うこととした。地上波の録画したTSを伝送することとした。VLCをサーバ・クライアントの両方に利用するHTTPによるTCP伝送である。そのほかの設定はデフォルトのままである。

結果は、安定して伝送することができた。出てくる映像にも特に問題はない、という意見をもらった。統計情報を出してもらったところ、10分間で映像に関してはロストフレームが100フレーム程度だった。実際に出力される映像については見ていないが、統計情報の結果からも、うまくいっていたことだろう思う。

この結果を踏まえ、前回のfriioからPS3にリアルタイムで出力できたことを考えれば、ロケーションフリーテレビのデジタル放送版を自作することも可能であろう。この実現には光回線は必須であるであるように思える。

また、友人同士で興味のあるビデオを見て議論したり、親族に録画した映像を流しながらテレビ電話で説明したりなど、コミュニケーションと重なる映像視聴の体験も広がることだろう。

そういったことを今回の実験で感じることができたので、良かった。

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