国内ゲームハードメーカーは世界を向く

新型PSPがUMDを捨てダウンロード専売になった点についてにてPSPの新しい機種が発売されることについて考察した。

UMDドライブが廃止されることから、小売りを切り捨てダウンロード販売に切り替えることで、流通コストを減じて利益を増やす策だろうと見ていた。コストを減じることでソフトの価格を下げることもできるため、消費者にも嬉しい。また海賊版開発の理由とされた、UMDのシークが遅いという柱を取り払う効果もある。

が、違う見方があるようだ。記事の場所を忘れたのでリンクすることができないが、

国内的に見れば、このダウンロード専売はそこまで魅力的に見えない。それは小売りの店舗数が十分にあるからであり、地方でなければ町に1つくらいゲーム屋さん(またはゲームを販売してくれるお店)がある。しかしながら、海外の事情では、それほどまでにゲームを売る小売店があるわけではない。他の例では、漫画が海外でそこまで普及しない理由として、漫画を売る店舗が少なく、大きな店に車を走らせて家族と来た場合にしか買うチャンスがないという文化が影響していると分析している記事があった。このような売るチャンスに欠けているため。ゲームソフト、漫画に対してネットワークを利用した配信機構として、PSPに期待している部分がある。(SCEはコミックもPSPで配信していくとしている)

このためPSP goの発売日は海外が日本よりも1か月早く、国内よりもむしろ海外への戦略に目を向けているという理由づけになる。

任天堂がWii向け有料動画配信サービス「シアターの間」を年内開始,放送事業者に積極的な参加を呼びかけ
また、任天堂が、ゲーム屋さんに似合わない事業を展開しようとしている。

 「任天堂の売り上げの8割以上が海外からのものであることが示すように,ゲーム,アニメ,映像などの日本のクリエイティブは海外で受け入れられる」と語り,将来的にはシアターの間で海外向けの映像配信も検討していくという。また,「全国の放送事業者が過去に製作したアーカイブの配信も可能で,興味のある事業者はぜひコンタクトして欲しい」と,放送事業者に積極的な参加を呼びかけた

「売り上げの8割以上が海外からのもの」とあるように、日本のものを海外に売るためのパイプとしてのハードという立ち位置はSCEのPSP goのそれと変わりはない。

ネットワークに対応したテレビという側面ではなく、テレビに出力するゲーム機から、文化侵略を行うのは、向こうの映像文化の担い手とは独立したチャネルを利用することになるので、良い手だ。そのうちに、日本の映像文化に触れるには、まず日本のゲーム機を買う、という生活スタイルが生まれてくるだろう。そうなることで、動画共有サイトを踏み台にして、高画質なコンテンツの(日本との時差のない)早期販売が成立するビジネスモデルが構築できる。

技術立国日本から、文化大国日本への、移り変わりに必要な、動線技術であり、今後の展開に注目している。

「PlayStation Network」責任者に聞く、今後の展開〜「映像配信拡大」「コミック」「PSP goゲーム」はどうなる?〜

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