知識に溺れずに分かりやすくすることで共感を得た篤姫

NHKは本当に変わったか――実力か、民放各社の衰退か?(上) (1) | 企業戦略 | 投資・経済・ビジネスの東洋経済オンラインにて、NHK会長となった福地氏とNHKの様子が語られている。

特に気になったのは以下の点だ。

キーワードは福地茂雄会長が就任当初から掲げる「視聴者目線」。その筆頭が昨年、大ヒット番組となった大河ドラマ「篤姫」だ。

 幕末モノは当たらない――。これが、篤姫以前の大河ドラマのジンクスだった。その理由について、「篤姫」の佐野元彦チーフ・プロデューサーは、「戦国時代などに比べ、幕末は数え切れないほどの参考資料がある。作り手が知識におぼれてしまい、マニアックになりがちだった」(佐野氏)という。歴史番組としての質は高くなるが、ドラマとしては視聴者の共感が得にくかったのだ。

 そこで、佐野氏が追求したのは、視聴者のわかりやすさだ。「1年間で一人の女性が成長していく姿を描くことに専念し、視聴者の気持ちが乗るように計算した。わかりにくいものは、思い切って捨てたことがよかった」と分析する。

「幕末は資料が豊富であり、作り手が知識に溺れ、マニアックになりがちだった」ということがあったようだ。

大河ドラマは歴史を長尺で伝えるというコンセプトがある限り、視聴者を飽きさせない仕組み・次を見てもらう仕組みが必要だ。そこで”1話1話で盛り上がる場面”を用意する。そのためには歴史書をひもとき、詳しく考察を行う作業が必要になるかと思われる。その過程で、全てを伝えたいという思いが出てきてしまうことで、本編の話には関係のない端切れが多く存在し、それが感情移入を妨げてしまったということだろうか。

マニアックに溺れるということはコアな視聴者(マニアック?)しか喜ばず、新しく興味のある人はドラマに入りにくいという状況を生み出していたのかもしれない。

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