機能を増やすか減らすか

機能追加を悶々と繰り返していると、ふと、自分が楽しいと思う機能を思いついてしまい、また悶々と機能追加を繰り返してしまう。その機能追加している間は楽しい。

しかし利用に必要な覚えるべきボタンは増え、ショートカットは増え、学習内容は増加する。利用者側の立場になれば、使用確率が明らかに低い機能に取り組んでいたりする。

かつて、カセットテープは機能を詰め込みすぎたためにある程度以下のサイズにはならなかった。当時としてカセットテープデッキに再生機能と録音機能は両方あって当然だった。そこでソニーは暴挙に出る。録音機能を取り外してしまい、再生しかできないデッキを作り上げた。それは使用目的、つまり音楽を外に持ち出そうというコンセプトがあり、そのためには録音機能という機能性は必要なかったからだ。それがウォークマンだった。

以前にも書いたが、それこそがマイナスのデザイン、減らすことにより軽くなり、別の使用用途が生まれるということだ。

機能的に勝てない製品に出会ったら、できるだけ機能を削減し、軽量、速度、使用用途で差別化を図れば、案外上手くいくことがある。機能を減らすという発想は技術者的には生まれにくい。そのようなときこそ、営業や企画の意義があると感じているのだが、実践したことがないので分からない。

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