どうも出来る人が限られるようで、動画作りの作業を頼まれた。
大人数の宴会で見せるためのもので、どのように動画を作るのかについては”写真を集めて並べて動画を作る”という漠然としたものだった。実際には作業そのものを頼まれたわけではなく、どのように作ればいいのかをレクチャーすればよいという印象だったのだが、依頼者の方々では技術的に難しく、時間的にも難しく、代わりに作業した方が良いような状況だったので、そうすることにした。
どのようなソフトウェアを用いてどのような完成動画を作るべきかの選定からがスタートだった。パワーポイントに写真を貼り付けてアニメーションした方がいいのか、動画編集ソフトを用いた方がいいのか。過去に「Windows ムービーメーカー」をWindows XPで利用したことを思い出し、これなら簡単に写真から動画が作れる。しかも無料だ。検索してみるとWindows 7では「Windows Live ムービーメーカー 2011」が存在するらしく利用することとなった。最終的には、これが正解だった。
ムービーメーカーといえば、かつて「3Dムービーメーカー」という謎製品をマイクロソフトが発売をしていた。3Dキャラクターを操作して動画を作ることができる。いや、このソフト自体は謎ではないのだが、ドラえもんのキャラクターを利用出来るアドオンパックが存在しており、それを用いた「ドラえもん3Dムービーメーカー」がカオスだった。どうでもいい話だ。
ともかく、「Windows Live ムービーメーカー 2011」を利用して動画を作るためには、写真を用意しなければならない。ということで、写真を集めるだけ集め、まず依頼者の方々に写真の選定をして頂いた。その写真を「Windows Live ムービーメーカー 2011」にD&Dし、時系列に並べ、オートムービー機能を用いて自動で画像の切り替わりエフェクトをかけた。
この時点でかなり好評だった。特に画面の切り替わりエフェクトと、写真の見せ方(よくある微移動しながら見せる写真)が良く、静止画なのに躍動感があり、かつ想像も膨らむ、不思議な作りの動画となった。
最終的に音楽を入れ、かつフェードイン・フェードアウトで曲間も上手く調節できた。
ある種、写真のスライドショーでどこまで面白いのかな?という疑問があった。iPadのスライドショーはそれほど面白くはないし、それ以外のpicasaなどのソフトの動画も面白くなかった。これらのソフトでは、これほどの好評は得なかったと思う。やはり、「Windows Live ムービーメーカー 2011」が凄かった。
デジカメの解像度が十分な領域になっていて、どの写真も動画には十分な解像度になっている。何枚か、高価な一眼レフとレンズで撮ったような写真があって、違うのは色とフォーカス。それでも、ほどよく溶けこんで、ストーリーになった。写真で動画が作れるんだな、と。そういう説得力を持ったソフトだった。
このソフトは、Windows DVDメーカーと連動して、DVDを作成することもできる(ただしムダなエンコード作業が入る)。残念なのは、wmvしか作れない点だけれども、それを補って余りあるくらい良いソフト。
インターフェースも分かりやすく、これなら初心者にもおすすめできそうだな、と。実際に別の作業者に引き継ぎを最後にしたのだけれども、特に問題なく動画編集・DVD作成まで出来た様子。好感を持つ。
このソフト、Windows VistaとWindows 7でしか動かない。でも、簡単に写真から動画を作りたい、DVDに焼きたいと思うのであれば、それだけのためにWindows 7 Home Premiumを買う価値のあるソフトだな、と思った。
動画作成の頼みごとが入った時点で地雷だーと思ったけれども、「Windows Live ムービーメーカー 2011」のお陰で全然地雷じゃなくなったし、かつ好評だったので、感謝を込めて。