タブレット型の電子機器に大きな期待を持っていた。が、それほど生活が変わっている印象がない。使い方のアイディアが悪いのか、用途を明確に決定せずに購入したのがまずかったのか。
そこで、自身の生活と電子機器とのかかわりのある部分について、思い返すことで、本当に生活は変わっていないのか確認したい。基本的にタブレット型デバイスは持ち運びせずに自宅で利用している。
自身の外出時の活動を振り返ると、ほとんどPCや電子機器を使う用途がなく、紙とペン・本があれば十分のようだ。それに対して自宅における活動ではかなりの部分をPCに依存しているが、iPad・PS3などの機器も利用しているようだ。タブレット型デバイス(iPad)を利用している動画、ゲーム、ブラウザ(Web)、電子書籍の部分について考えてみると面白いかもしれない。
動画
個人的に動画は座してみることが多く、ソファーに寝て見たり、布団で見たり、トイレで見たりすることはない。そのため、動画にタブレット型デバイスを利用することはほとんどない。それはPSPについても同じく。PS3を利用しているのは、PCのマシンパワーを動画再生に使いたくないため、friioからPS3にリアルタイムで出力できたため。ちなみにPSPからPS3にリモートでログインして、無線LAN経由(PS3は無線LANアクセスポイントの機能を有しており、PSPがぶら下がることができる)でfriio(地デジ)をリアルタイムに見ることができる。MPEG-2 TSの動画をPSPで見られるようにするPS3のパワーには脱帽した。ただし。
ゲーム
PS3をゲーム機として利用することはほとんどない。興味のあるものがない。それに対してiPadは、タワーディフェンス系の4,5分で決着がつくような簡単なものがあり、PC起動中の余計な時間を利用することがある。重いゲームはしない。
楽器系のiPadアプリはすぐに飽きた。
ブラウジング
意外だったのがブラウジングで、かなりの頻度でiPadを使う。もちろん、PCの方が閲覧しやすい。自身の使い方としては、Webは読むだけで発言しない、というものなので、iPadで文字入力することはほとんど無い。よく利用するサイトをホームに登録して、主に技術系のニュースサイト(日経BPあたり)を巡回する。この使い勝手はかなり良い。この体験から、Chrome OSやiPad以外のタブレット型デバイスはブラウザさえあれば他に何もいらないのではないのか、という思いがある。
また製品ページの仕様について家人と議論する用途にもよく使った。
電子書籍
基本的にPCでは電子書籍は見ない。iPadの場合、見ることがある。特にYahooコミックはPCとiPad向けの両方サービスを行っているが、PC版は利用する気になれないのに対してiPad版は利用する気持ちになる。このiPad版アプリは使い勝手が悪い。それでも使う。優先度は低い。iPadを起動してニュースサイトを巡回し終わって、小時間が空いたら、じゃぁ見てみるか程度のものだが、それでもクリック数回で見ることが出来るのは優位だ。無料期間で見ることができた産経新聞も、意外と面白い論調であることが分かったのは収穫だった。
仕様書や開発設計書などを入れて読むのもまた、時間ができたときはよい。打ち合わせのときにも、入れておけば重用しそうだが、紛失したら大変そうだ。それは紙の資料でも同じことなので注意が必要かもしれない。
こうしてみると
個人的に重宝しているのはWebブラウジングのためのデバイスとしてであり、予想外に使っているのは無料系の電子書籍サービスだ。特にPCでは数手順かかるので面倒だな、と思うようなサンプルも、iPadでは簡単にダウンロードできるので抵抗が少ない。最近はタブレットデバイス向けの電子書籍には失望していたが、意外とあるな、と感じるものがあった。
しかし、アプリ配布の電子書籍は、デバイスで相互利用はできないし、Appleの審査を必要とする。それを踏まえて、Webブラウザ(iOSのためにはHTML5だろうか…)で気軽に電子書籍が見られるようになれば、かなり面白いことになるのではないか。思えば、前述した日常の作業の動画、音楽…などは全てブラウザで処理可能な分野だ。現時点では性能の問題でiOSアプリとして動作しなければならないが、今後の進化次第ではWebアプリケーション体験も変わるのかもしれない。
以上の結果を踏まえて、2,3万で画面が10インチあってHTML5対応ブラウザのみがサクサク利用できる端末が将来的に出てくれば、うれしいのだなぁ、と考えるところの思考となった。
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という文章を書くために1時間を費やすのはどうなんだろう。