P2P動画配信Joostはどうした?

Joostを救う5つの方法:なぜJoostは輝きを失いつつあるのか?にて、Joostが再び輝くための5つの方法が紹介されている。

このエントリでは、Joostへの引き合いにVeohを出している。VeohもVeoh–YouTubeをひとひねり、高画質ビデオ配信で差別化という話があるからだ。

Joostは今、確かにあの頃の輝きを失っているように思える。その理由は既存のWebブラウザ上で動画見ることができないことも確かにあるが、利用者から動画の投稿を受け付けない点も大きい。Joostは違法なコンテンツが入り込まないことを当初のセールスポイントとした。その方針は大当たりで、複数のコンテンツ提供を得ることに成功した。

しかし、そのコンテンツの中に面白いと思えるものはなかった(少なくとも自分にとってはそうだった)。Joostのもたらす利益が今後Joostのクライアントを起動するためのコストを越えなかった。そして使わなくなっていった。

Joostの利点はP2Pによる配信で、(経営を圧迫するほどの)大量のアップロードの帯域を必要としない点だ。しかし同等の仕組みは今の自分のお気に入りであるvuzeに実現されている。しかもvuzeはオープンであるのに対して、Joostはクローズだ。Joostがクローズであることには、彼らの前の事業であるSkypeがクローズな枠組みで成功してしまったことが大きいかもしれない。

彼らのコア技術であるP2Pは捨てることができないし、違法コンテンツの投稿を許すことはできない。

Joostは今後どうするべきか、という問題だが、コンテンツをもっと集めるより他にないだろうと思う。他のプラットフォームの動画に対応するということ、リアルタイムコンテンツに対応するということが大事だと思う。Joostのようなサービスはリアルタイムコンテンツに向いているし、今までの動画サイトでリアルタイムコンテンツに対応しているのはUstream.tvとインターネットラジオくらいだ。

そこで、もっとも新しい情報を配信する方針としてリアルタイムコンテンツを扱う。動画でこのような仕組みを実現するとなるとP2Pしかありえないし、torrent系ではリアルタイムは難しい。リアルタイムコンテンツの導入によって、ユーザがずっとJoostを起動している状態を確保できれば、新たな展開が可能だと思われる。

だからこそ、NCAAのライブ配信をJoostはやろうとしているのかもしれない。

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